情報セキュリテイ政策研究会 (平成10年2月27日~4月24日)

設立趣旨

 インターネットをはじめとするデジタルネットワークで、 世界中がボーダレスに繋がれ、 ライフラインを含めあらゆる情報の管理がコンピューターで行われている今日、 情報セキュリティの管理こそがナショナル・セキュリティの根幹であることはもはや疑う余地が無い。

 ミサイル一つ発射すること無く国家を転覆できるサイバーテロの脅威は言うに及ばず、 冷戦の終結を受けて、国家間の戦争が軍事的なそれから情報戦争、 特に経済情報戦争へと大きくシフトしている状況の中、 グローバルな視点での情報セキュリティ対策を国家戦略的に展開することは焦眉の急である。

 また情報化に関する技術革新の進展も益々そのスピードを加速し、 中でも来るべきエレクトリックコマース(電子商取引)時代に向けての認証システムなど暗号化技術はグローバルに用いられ多大な影響も与える事柄であるだけに、 その運用などをめぐっては国際社会におけるコンセンサスの形成が肝要である。

 こうしたことから、このたび国際動向を勘案した見地から我が国の情報セキュリティ政策について有識者の方々からご意見を広く頂戴し、 同時に国内外での情報セキュリティをめぐる実態を正確に把握することを目的として、 情報セキュリティ政策研究会を開催すこととした。

 ついては講演の要旨をここに掲げるので、各人の参考にしていただくとともに、 ご意見やご提言など具体的に頂戴し、 ともに我が国の情報セキュリティについて思索を深められれば幸いである。 

勉強会記録

第五回(1998年4月24日)

日立製作所システム開発研究所 片岡雅憲(ネットワーク化社会を支えるセキュリティシステム技術)、 NEC C&Cメディア研究所 藤田友之(セキュリティビジネスと政策)

第四回(1998年4月9日)

国際セキュリティコンサルタント 伊藤穣一先生(インターネット時代のセキュリティ&危機管理)

第三回(1998年3月18日)

通産省、IPA、JPCERT/CC(情報セキュリティ政策の国際動向)

第二回(1998年3月4日)

元内閣広報官 宮脇磊介先生(冷戦後の情報革命下における情報戦略)

第一回(1998年2月27日)

中央大学教授 辻井重男先生(暗号技術と政策に関する最近の動向)