畑恵さんと時代の風を起こす会(平成8年10月7日)

緊張と熱気―新しい時代の胎動が聞こえる

 会は衆議院選挙公示の前夜、 10月7日午後7時から「アルカディア市ヶ谷」にて行われました。
「畑恵さんと時代の風を起こす会」・・・まさに時代の風が吹き、 新しい歴史が生まれようとする選挙戦のスタートを次の日に控え、 その名前にぴったりの絶好のタイミングの開催となりました。 しかしそういうお忙しい時にも拘わらず、 200人近くと多くの方々にお集まり頂きました。

大きな期待に育まれ

 会はジャパン・ビジョン・フォーラムの発起人代表である元内閣総理大臣羽田孜先生のお話で始まりました。 羽田先生には畑議員がニュースキャスターの時代は勿論、 政界入り後も一貫して公私にわたりご指導を仰いで参りました。 連日全国の候補者の選挙区そしてご自身の選挙区を分刻みで移動するというお忙しさに加え、 公示前夜という最も大切な時ですのに「畑議員のためなら」 と無理を押して駆けつけて下さいました。

 さて、畑議員は政界入りする前、 新生党(当時)の研修会に講師として招かれたことがございましたが、 羽田先生は「恵さんは報道の世界で勉強されてきたので元々幅広い見識をお持ちでらしたけれど、 さらに文化について学ぶため、フランスに留学しておられた。 フランスという国は政治的に世界を揺り動かす震源地になることもしばしばです。 そういうところで文化のみならず、生々しい政治の勉強もされてきた。」と語り、 「(箱根の研修会には)若い議員・政治を志す人が、集まっていましたが、 (畑議員の講演が)大きな感動を呼びました。」と当時を振り返りました。 そして「恵さんには新しい時代の進路を拓こう、 そして風を起こそうという思いがあります。 政治家としてはまだ一期生ですが、 これから自分の『道』というものを切り拓いて行かれるであろうと思います。」 と今後の畑議員の成長に大きな期待を寄せて下さいました。

 続いては作家の大下英治先生がお話しになりました。 大下先生は畑議員を「あでやかなジャンヌダルク」と評し、 「いま政界再編の風が吹き荒れていますが、その中で畑恵さんは、 戸惑い悩み逡巡する多くの男性陣から、むしろ一歩踏み出して、 後れをとる男性達を煽っているように見えます。 それはとても素敵なことです。」と語りました。 そして「あでやかなジャンヌダルクに、今後もより激しい風を起こして頂きたい。 頑張って下さい。」と畑議員に熱いエールを送って下さいました。

 さらに国際情勢コメンテーターのペマ・ギャルポ先生からお言葉を頂戴いたしましたが、 ペマ先生は「“風を起こす会”というのはとてもいいネーミングです」とおっしゃって下さいました。 そして「私達は日頃空気の存在なんて忘れていますが、 空気がなくては生きていくことはできません。 政治家はみんながいい空気を吸えるようにするのが仕事です。 どこかに詰まっている悪い空気があれば、畑さんが風を起こして、 いい空気と入れ換えて下さい。」と語りました。

この一年の経験、そして新たなる挑戦

 こうした皆様の励ましを受け、畑議員が挨拶に立ちました。

畑議員はまず始めに、この日会場においで下さったことに厚く御礼申し上げた後、 「まだ一期生ということに甘えて自分自身が政治家でありながら、 現状の政治を批判をすることによってお許しを頂いている部分がありますが、 次の首班指名では私自身腹をくくって、 政界再編に向けて自分なりの思いを形にした選択をしなければならないと心に誓っています。」と述べ、 なぜなら「“これが正しい”という信念を持って行動しなければ、 政治は政治ではなくなると思うからです。」と語りました。 また「現在、日本の財政は270兆円にも上る赤字国債を抱え、火の車です。 このような財政を立て直して行くためには、 政・財・官が力を合わせて当たらねばならないというのに、 最近耳にするのは官僚批判ばかりです。 確かに今の官僚システムには腐った部分もありますが、 民主党が行っている今の議論のように官僚というものを魔女狩りの魔女に仕立てて攻撃しても根本的な解決にはならないのです。」 そして「今こそ長期的な広い視野で、 この国の方向性ですとかビジョンをはっきり示さなければならない時です。 (今回の衆院選に向けた)選挙公約を見るとどの党もいわゆるおいしい公約のオンパレードですが、 できないことはできないと言い、 でもその代わりこれだけは必ずやり遂げますと言って信を問うのが政治家だと思います。」 と将来の日本の政治について思い描く抱負を語り、 「政治は皆さんの一票を託して頂いて初めて動き出します。 一票を投じ、そしてその後の行方もよく見て頂いて、 悪いところがあればどんどん怒って叱って下さい。皆様の叱咤をお待ちしています。 そして私はそういう皆様の声を国政にストレートに届ける役目こそを担いたいと思います。」 とさらなるご支援をお願いしました。 畑議員の決意に、会場からは熱気のこもった大きな拍手が沸き起こりました。

 衆議院選公示の前夜ということで、皆様が殊にお忙しい折の開催となり、 会場においで頂いた方々に対して至らぬ点が多々あったかと存じます。 にもかかわらず会はお集まり下さいました方々の温かなお気持ちが一つになって、 御陰様で終始和やかな談笑が絶えませんでした。皆様本当にありがとうございました。