ノーベル賞受賞者も続々と警鐘〜危機に直面する日本の基礎研究

昨今、海外からも研究力の低下が懸念される日本の科学技術。その基盤である「基礎研究の振興」と「若手研究者の支援」に向け、ノーベル賞受賞者5名を含む20余名の講師からヒアリングを重ね、提言書をまとめました。

日本の研究開発力をデータで見ると、人口あたりの論文数は先進国中で最低。論文の質を示す引用論文数の世界シェアもこの10年で4位から9位に低下。一流科学誌への掲載数、国際共著論文の比率など、ほぼすべての指標で落ち込んでいます。

ちなみに、世界各国で科学技術予算が増額される中、日本はこの10年間ほぼ横ばい。国立大学独立法人化以降の運営費交付金の削減により若手研究者の雇用が不安定化したことにより、大学院修士から博士課程への進学者はこの15年間で半減しています。

こうした危機を打開するため、2018年10月、自民党政務調査会・科学技術イノベーション戦略調査会に「科学技術基本問題小委員会」を船田元委員長のもと立ち上げ、その管理・運営と講師のコーディネートを行ってきました。

委員会の提言書である「とりまとめ」は、2019年4月に自民党の「政務審査会」で審議・承認され、党の正式文書としてオーソライズされ、その内容は同年発表の「政府・骨太方針」や「総合イノベーション戦略」にも反映されました。

「科学技術基本問題小委員会」関連資料

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