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「Windows Start」,2巻13号(1997/12),毎日コミュニケーションズ
「Windows Start」,2巻13号
(1997/12)
毎日コミュニケーションズ



若き政治家がマルチメディアを変える


自由民主党で「参議院マルチメディア化推進議員懇談会」や「安全保障高度惰報ネットワーク化研究会」の事務局長をつとめている畑恵さん。

マルチメディアっていったい何?と思っている人も、彼女の活動状況を知ればその重要さを実感できるのではないだろうか「父が通信衛星の開発を担当していた関係で、幼い頃から、わからないなりにも横文字と数字を組み合わせた用語が耳にはいってくる環境にいました。ただ、私は純然たる文系でしたので、理系の人間が近くにいるとコンプレックスをもってしまい、かえって機械に触りたがらない傾向がありましたね」。そんな畑さんだが、議員になったらマルチメディアの分野を専門分野にすること、ご自身のホームページをたちあげることを決意していたそうだ。というのは、ジャーナリズムの仕事などを通して、情報通信の分野が近い将来革命的な変化を社会に及ぼすことを予感していたからだ。「建設、農水などの分野は、先輩方が長い歴史をかけて築いてきていますが、それに対して情報通信は今まさにはじまったばかりで、しかもこれからさらにのびていく分野。先輩方も、若い世代のほうが得意だろうと私たちにまかせてくださることも多いのです」。本格的にウィンドウズを使い始めたのは、選挙に当選した直後。パソコンメーカーに勤める弟さんの協力もあって、開かれた国会をめざす畑さんにふさわしいホームページができあがった。

 ホームページでもマルチメディアへの理解を促す畑さんだが、日本の情報通信にはどのような印象を抱いているのだろうか。「母校である横浜市立本町小学校のページをよく見ますが、子どもたちは文字だけでなく絵や地図などを自由な発想で組み合わせてマルチメディアワールドを存分に堪能しています。このようにインターネットを本当の意味で普及させるには、“インターネットを豊かで便利な生活を送るための道具として使いこなす力”を子どもにつけさせられる指導者の配置や養成が急務なのです。そして端末として機能させるためには、学校や行政機関などのパソコンをどんどんネットワーク化しなければダメですね」。農業革命や産業革命に次ぐ情報通信革命は、もうそこまで来ている。情報通信は教育や経済はもちろん安全保障までも一変させるような要素であるにもかかわらず、行政の中では産業や科学技術の一分野としてしかとらえられていない。「こんな現状をほおっておくと、電子商取引などがはじまってサイバー社会が本格的に動きだしたとき社会活動に大きな支障が起こりかねません。そんな危機に陥らないためにも、“国家戦略としてのマルチメディアの位置づけ”を確立する運動をしていくのが私の仕事なのです」。

 さて、情報通信が発展すると日本はどのように変わるだろうか。「参議院では事務所に一台ずつ導入されたパソコンがLANでつながれたため、政治家さえその気になれば直接国民の意見を政治に反映させられますし、省庁などからの膨大な資料のべーパーレス化にもつながります。また家にいながらパソコンで仕事ができる「テレワーク」の世界では、女性や高齢者も成果をだしさえすれば差別されません。高速道路のコンピュータシステムである「ITS」も現実的な計画ですね。今は料金を自動的にカウントするだけですが、今後自ら運転しなくても効率よく車が走るシステムになり渋滞も緩和されるでしょう。地域間格差、エネルギー問題などの解決にもつながり、様々な利権の絡んだ永田町の力関係をも根こそぎ変えるのではないでしょうか」。その後、畑さんは “人としてのモラル”を子どもに教えるのも大人の役目であるとつけ加えた。彼女のもとへ届く週200通あまりの電子メールの中には、礼儀のない言葉で響かれたものがあるという。確かにマルチメディアの発展は私たちの生活を便利にするが、使いこなす主体はあくまで人間である。結局、マルチメディアを活かせるかどうかは、私たちの理解の深さと意欲にかかっているのだ。

東京・永田町にある参議院議員会館では、日立の「フローラ」を使用。ちなみに自宅で使っているパソコンはIBMの「シンクパッド701-S」だ



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