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作新学院新聞 − 170号

「作新」こそ、歴史を切り開く力



 作新学院もいよいよこの九月で、創立百十六年を迎えました。一年一年の積み重ねは、その一年を作る一日一日の積み重ねであり、またその一日は日々の一瞬一瞬の積み重ねであることを思うと、改めて身の引き締まる思いがいたします。また、ここまで学院が歴史を重ねることができ、発展を続けることができましたのも、関係各位の皆様のご支援の賜物と心から御礼申し上げます。

 さて「作新学院」という校名が、中国の古典『大学』に記載されている次の一節から引用されたと言われていることは多くの方々もご存知の通りです。

 「日に日に新たにして日に新たなり、新しき民を作せ」

 私はこの言葉を唱えるたび、これこそが作新学院のビジョンであり、理念であって、またそれを実践してきたからこそ今日までの継続と発展が可能であったに違いないと教えられる気がします。人はある程度の域まで達すると、更なる飛躍よりも現状維持に安住してしまい、組織になればなおさらのこと伝統を守るという美名の下に、革新的な気概を失いがちになります。しかし現状維持、つまり“守り”の姿勢に入ってしまったその時点から実は衰退がはじまり、発展はおろか継続さえも危うくなるのではないでしょうか。それを戒めた言葉が「作新」であり、日々の変革への意志こそが未来を切り開き、歴史を作るのだと思います。

 さて日本でも屈指の伝統校でありながら、本校がいかに革新的な気概を持ち続けているか、そのことを実証するイベントが今年行われました。「制服デザインコンテスト」です。一般公募による全国初の制服コンテストには、学内外から3700点もの応募が寄せられ、生徒代表も審査員に加わり、実際に作新の生徒も多く入選を果たしました。更に選考会はパリコレ並みのステージが設営されてのファッションショー形式で進められ、そのモデルを生徒が務めるという画期的な試みが実現し、その模様は各マスコミで数多く紹介されました。

 実は一連のこうした催しは、ある日私が船田元理事長と交わしたこんな会話がきっかけで始まりました。「制服ってなかなか変えられないものなのかしら。」「いや、そんなことはないよ。一度、昌子院長に相談してみよう。」正直を言いますと私もこの時、そんな簡単に制服が変えられるはずはないと思い込んでいました。後に学校関係者の方々に伺うと、制服を変えられたらと思うことはあっても、おそらくそうそうには変えられまいと思っていたので言い出せなかった、と異口同音におっしゃっていました。それがどうでしょう、制服は昌子院長の一声ですぐさま変わっただけでなく、自分たちの制服を自分たちが参加したイベントで、自分たちがデザインしたものの中から、自分たちで決定するという、全国初の試みが実現し成功したのです。

 制服デザインコンテストは、作新学院の建学における精神が具現化した一つの象徴的な出来事であり、同時にその成功は世紀を越えて集う学院関係者のお一人お一人が持つパワーの結晶であると思います。21世紀に無限の可能性を持つ作新学院のポテンシャルをもっともっと花開かせられるよう、今後とも皆様のご指導をよろしくお願いいたします。


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